地球星座は「射手座」
太陽星座(一般的な星占いでのあなたの星座)が「双子座」の方は、ヘリオセントリックでの地球星座は、180度反対の「射手座」となります。
地球星座が射手座であることとは、何を意味しているのでしょうか。
風のように自由な
まずはじめに、太陽星座である「双子座」の性質を考えてみましょう。
太陽星座「双子座」は、風の星座です。
どこまでも縛られることなく自由に吹き渡り、ひとつところに留まるということを知りません。地上をくまなく行き来して、新緑の香りや花の香りを届けます。
言語感覚が特に優れています。聞きかじった話をアレンジして面白おかしく伝えたり、うわさ話を楽しんだり、地に足の着いたコミュニケーションが得意です。
実際的で、日常に役立つ知識、ハウツーやライフハックなどの知識の宝庫です。
守備範囲が広く、ジャンルの垣根を超えて様々な情報を集めてきては、見本市のような状態をいつも生み出します。
そこは、あらゆるものが行き交い、活気に溢れ、笑い声の絶えないような賑やかな場所となります。
しかし、風が運ぶ花の香は、次第に薄められ、やがて消えてしまいます。
あの谷で、こんな花の香が漂っていたよ! と広く噂を流すことは得意ても、それがどんな香りだったのか、分析して表現するということは、あまり得意ではありません。
そして次から次へと新しい香りは流れてくるので、次から次へと新しいものに飛びつき、移り気で、一つのものにとことん取り組むことがない傾向です。
それは風の性質としての宿命と言えます。そしてそれが、限界を示しているとも言えるでしょう。
やり取りされる言葉の数は多くても、それが伝える本質は薄められ、常に希薄になっていくしかないのです。言葉が行き交うことだけが目的化し、その中身について、その重要度について、考察がありません。
なので、玉石混交で、良いものも悪いものもごちゃまぜになり、何が役に立つ知識なのか、何が正しい情報なのか、全く指標のないカオスのような状態も生み出すのです。
それは自分自身の人生についても同じです。
双子座さん自身の人生で、あらゆる情報に振り回され、広く薄い情報しか集まらず、本質的に深い知恵に手を届かせたくてもなかなか出来ない。そんな手応えのなさを心の奥に密かに感じ、苦しんでいたりするのです。
自分の知識や、自身の在り方にどことなく深みの無さを感じ、寄る辺のない感じがして、これでいいのだろうかと自分に問いかけるようなことがあるかもしれません。
抽象的に捉える
その限界を超えていくために、正反対の性質である、地球星座「射手座」の性質を思い出すことを、宇宙は教えてくれています。
それはもちろんあなたにもともと備わった性質なのですが、地球上の価値観に染まるうちに、見失ってしまったものと言えます。
地球というせまい檻に閉じ込められ、太陽を見上げる視線でしか世界を捉えられなかったからです。
本当のあなたは、太陽から地球を見下ろしているまなざしです。その方向性を、正反対の射手座のあり方が、示してくれているということです。
花の香を表現するためには、それを抽象化するということが必要です。
香りという形のないものは、具体的な言葉では表現ができないので、それを概念として置き換える、抽象的に捉えるということが絶対に必要となります。
それはある意味、地上を横に向かうベクトルで吹き渡っていた風とは、全く別のベクトルを持つ力です。今まで全く知らなかった縦向きのベクトルと言えます。
射手座は、火の星座であり、火は燃え盛る時、上昇気流を生み出します。風を撹拌するのに、火のエネルギーが必要なのです。
射手座のエネルギーは、知識を構造化します。双子座は初等教育を指し、射手座は高等教育を指すと言われる所以です。
もちろん初等だから悪く高等だから良いということではありません。良い悪いではなく、単にどの段階にあるかの問題であり、価値に優劣はありません。
整理されない段階では噂話の域を出ない雑多な情報が、整理されてわかりやすく並べ替えただけで、立派な知識となったりします。
そのために必要なのは、射手座の炎のような情熱なのです。
関心を持った一つの分野を極めたい、もっともっと深く知りたいという、理想に燃える情熱です。それが、横に流れて薄まるしかなかった風に、力強い方向づけをします。
バラエティに富むことも大切ですが、あなたの場合は、むしろ多様化することより一つの大切なことに集約していくエネルギーを感じることが大切です。
たくさんの情報の海に溺れてしまわない、確固とした意志を持つこと、自分の人生を貫く核となるような情熱を見つけること、決して楽ではなくても、その道を極めたいと思える道に自分を追い込むことです。
そのくらいの真剣さを持てているのかどうか、常に自分に問いかけてみることで、射手座のエネルギーは次第に呼び覚まされ、あなたを高みへと届ける上昇気流に乗せてくれることでしょう。
なにか一つの分野に情熱を傾け、人生を捧げるくらいの思い入れを持つことが出来たら、なお素晴らしいですが、それほどでなくても構わないのです。
視野や守備範囲が広いことは、もちろん大切な価値なのですが、今はほんの少しだけ、興味の対象や傾けるエネルギーを絞って、一点集中させることを意識してみてください。
自分自身にすっと芯が通るのを、きっと感じられることと思います。芯が通れば、人生は無駄が省かれ、より機能的になるだろうと思います。
それが、あなたが魂の全体像に還っていくために、かならず必要となるミッシングピースであり、今まで見えていなかった「盲点」だったのです。
その盲点もしっかりと視野に入れてあげたとき、私たちは魂のままに生き始めます。