隕石の鑑定室

Helio☾entric Astrology

ヘリオの地球とジオの太陽が正反対である理由

自分中心の世界

 

従来の占星術(ジオセントリック)では、基本的に、太陽が自分自身を指し示します。
考えてみると、おかしなことだと思いませんか?

太陽系の中心にある太陽が、他の惑星と同列に並べられ、さらに自分自身を指す。自分が太陽系の主であり、世界は自分中心に回る、ということです。これは完全に天動説の考え方です。自分の視点から世界がどう見えるかということに依存しています。

 

ヘリオセントリックのチャートには太陽はなく、代わりに地球が存在します。太陽を中心にして描くホロスコープなので、地球は他の惑星と同じようにこのチャート内でも太陽の周りを回っているのです。

太陽の度数と、ヘリオの地球の度数とは、180度正反対となり、一般的な星占いで牡羊座だった方はヘリオでは天秤座ということになります。蟹座だった方の地球星座は、山羊座となります。

 

太陽という鏡を見ていた

 

ジオで自分自身を指す「太陽」は、実際は、本当の自分「ヘリオの地球」の投影だったのではないか、と私は感じています。
鏡に映った像を、自分だと思っていたのです。

自分自身のことを直接自分の目で見ることはできません。しかし、鏡は左右が反転して映ります。ある意味、逆さまの性質がそこに映っていたのです。
ジオの太陽とヘリオの地球は180度正反対の位置にあることが、それを指し示しているような気がするのです。

鏡像に働きかけて、お洒落な服を着せることもではないし、メイクをすることもできません。鏡の上にメイクをしても、あなた自身をお化粧することはできません。鏡の表面が汚れるだけです。例えるならこういうことです。

 

それが太陽の限界と言える気がするのです。太陽という鏡像に働きかけても、ブレークスルーはできません。
鏡の中の自分を変えるには、自分が変わればいいのです。自分が着替えれば、鏡の中の自分も着替えた姿で現れます。

 

太陽という鏡像を見ていた時は、自分中心でいるようでいて、実は、外界に実権を投げだしていたことになるのではないでしょうか。自分の創造力、信じることを現実に生み出す力を放棄していたのです。

気にいらない服を着せられたと言って、運命を非難したりしていたわけです。自分が着替えればいいだけだということに気づかないままで。

 

鏡を割った後で

 

太陽が示す限界を、ヘリオの地球が打ちくだくのです。
鏡を見て自己嫌悪したり、自己憐憫に走るのはやめて、自分の本質を知ろうとすれば、反対側に未知の可能性が開かれていることがようやく見えてくるのです。
視点のダイナミックな転換をヘリオの星たちが教えてくれます。
地球の外に出て、地球の外から、自分を俯瞰する視点を持てるからです。

 

鏡しか見たことがないので、本当の自分には戸惑うのが当然です。
鏡に頼らず、外側に映るものに惑わされず、先に魂の完成形を見てしまった方が手っ取り早いのではないでしょうか? 

そして、自分はそうなれるのだということを知り、そうなると決意すること。それで私たちは少しずつ「本来の姿」に近づき、戻っていくことができるのではないでしょうか。

それは客観よりも主観で生きるという宣言でもあります。
決してたやすいことではないでしょう。
ヘリオが示してくれるのは方向性だけです。そこを自分の足で、一歩ずつ歩んでいくしかありません。